それは飲み屋から始まった
「松島新地に、夏○(似の嬢)がいたんだよ」
きっかけは、地元の焼肉店で久々に会う友人と交わした他愛も無い会話だったと思う。
キンキンに冷えた生ビールのジョッキを置き、思わず聞き返す筆者。
「えっ、マジ?」
友人はまとまった有給休暇を国内各地の旅行に費やしていた。
その旅行の途中で立ち寄った松島新地で、声優の夏川○菜さん似の嬢を引き当てたのだと語った。友人はこう続ける。
「その○川のおっぱいがデカくてさ、めっちゃサービスが良かった」
好きなアーティストが全国ツアーを再開し始め、大阪公演でのライブに合わせてご無沙汰だった飛田新地を訪れる計画も、幾度となくコロナの再流行に阻まれてきた筆者。
「まあまあ、おっぱいのデカさだけが全部じゃないから」
なぜか強気に返しながらも、飛田以外の遊郭への興味が出てきたため、飲み会が終わってからも検索を繰り返すことに。やがて松島新地について理解を深めることとなる。
――それから数週間後、チャンスは突然にやって来る。
大阪滞在中に予定が早く終わり、時間を確認しても帰りの電車までだいぶ余裕があったのだ。
思い立ってからは素早かった。駅ナカのマツモトキヨシで買い物を済ませ、百貨店のトイレに滑り込んで手早く身支度を整える。
脳内ではすでに主題歌「残響散歌」のイントロが流れ出している。俺の遊郭編は、ここから始まるのだ。
電車を乗り継いで九条駅を降り、夕暮れ時の商店街へ。
目印のお店のところでアーケードを抜けると、先に松島料理組合こと松島新地が広がっていた。
日常の中の非日常へ
日本一、色と欲に塗れたド派手な場所。鬼の棲む「遊郭」だよ。
作中で音柱はこのような説明をしていたが、ここ松島新地はちょっと様子が違うようだ。
時刻は18時前。
すぐそばに商店街があり、普段通り日常を送る地元の人たちとすれ違う。路地を1本曲がってみると、ちょうど新地のお店が賑わい始める時間帯であった。
飛田新地ほどの店舗数こそないが、威勢のよい客引きのおばちゃんは変わらず。
店先には女の子が1~2人ほど座っており、時にはネコやキツネのコスプレ姿とともに、今晩の相手を探し練り歩く男性客へ向かって笑顔を振りまいている。
きらびやかで谷間を強調した衣装の女の子や、スポーツユニフォーム姿の女の子もおり、このあたりは飛田新地そっくりだ。いかにも非日常の空間であることを実感する。
松島新地でのおおまかな遊び方は以下の通りである。
1. 店先で女性を選ぶ
2. 2階に上がる
3. 料金を支払う
4. シャワーを浴びる
5. プレイ開始
メイン通り周辺を1~2周ほどしてから、自身の声優顔判定センサーに強烈な反応があった。
丸顔と目元に湛えた涙袋、少々ギャルみを帯びた麻○ももさんが、こちらに笑顔を向けているのだ。
その時筆者に電流走るーー。
いざ入店
「(ご来店)ありがとうございます♡」
「2階の奥の部屋へどうぞ」
「こちら(松島新地)は初めてですか?」
出迎えてくれた嬢(以降ももちゃんと表記する)は、営業スマイルと猫なで声を駆使しながらお店の仲居さんとして部屋まで案内してくれた。
到着した部屋は6畳ほどの和室で、ピンクの照明はあるものの室内は薄暗く、プレイ用の布団は敷きっぱなしになっている。
「コースはいかがされますか?」
シャワー込みの時間になると事前知識を得ていたため、30分16,000円コースを選択。
このお店では、40分:21,000円、50分:26,000円…と10分につき5,000円刻みで金額が上がっていくようだった。
「一緒にシャワー浴びに行きましょ♡」
お会計を済ませた瞬間から、この仲居さんとは互いに恋に落ちたことになる。
そこから二人きりの空間で親密な関係が始まってもお店側は関知しません、というスタイルだ。
渡されたタオルを身体に巻き、指示通りイソジンうがいをして店の奥の簡易なシャワールームに案内される。
中はちょうど大人2人が入れるくらいの広さ。
ここでタオルを取った全裸のももちゃんとご対面。
身長は150cmほどで小柄ながら、Gカップはあろうかというたわわなおっぱい。
そして綺麗なパイパン。
人間、あまりに美しいものを見ると言葉を失うというのは本当だった。
「雨降らなくてよかったですね~」
などと雑談しながら、手際良く身体を洗われていく。
そのままボディソープを追加したももちゃん、そしてお尻から陰茎までを数回撫でられて一瞬で元気になる我が息子。
まだ開演前だというのに節操がない。
ライブが始まってもいないのに、高輝度の連結ペンライトを振り回しているイベンターのようである。
泡を洗い落としてもらい、身体を拭いて部屋で待機となる。
戦闘開始
「お布団で横になってくださいね~」
戦いの火蓋は切られた。数々のライブを経験してきた筆者だが、こんなに緊張を覚える大阪公演は久しぶりである。
間もなく、ももちゃんによる濃厚な前戯がスタートする。
「乳首は触っても大丈夫ですか?」
この事前確認も飛田新地と同じである。
快諾する筆者。
「失礼しますね♡」
覆いかぶさってきたももちゃんのおっぱいを感触を上半身で味わいながら、乳首を舐めてもらう。
局部はすでに臨戦態勢のため、ももちゃんのお腹を押し上げつつサービスを堪能する。
タイミングを見てコンドームを用意するももちゃん。
飛田新地では手で付けてくれたが、ももちゃんはしっかり口に加えながら装着してくれた。
「進研ゼミでやったところだ!」ならぬ「FAN○Aコンテンツで見たシーンだ!」である。
その後のフェラも強弱をつけたり、陰囊部分まで舐めてくれたり。
雰囲気を途切れさせないあたり、相手が歴戦の猛者であることを実感する。
「好きな体位はありますか?」
騎乗位が好みであることを伝えると、そのまま跨ってくれるももちゃん。
上になったパイパンの女の子がゆっくり腰を落としていくシーンに一家言ある筆者も、満足の挿入となった。
AVの冗長な前置きとなるとシークバーをスキップするものの、挿入のシーンだけはしっかり見守る諸兄も多いのではないだろうか。
ももちゃんが上下に動く度に、推定Gカップのおっぱいが揺れる揺れる。
思わずこのおっぱいに手を伸ばす。手のひらの中に収まり切らない……だと……。
衝撃を受けたのも束の間、腰の打ち付け方が上手である。加えて目だけでなく耳でも楽しめるよう、喘ぎ声のサービスもある。
動いてもらう間、ふともも周辺の感触も確かめる。
ふとももやお尻の肌はすべすべなのに、おっぱいの表面はカサカサなのが不思議。
下からの光景をある程度楽しんだところで、他の体位も試してみたいと申し出る。
「うん、いいよ♡」
仰向けに寝転がり、足を開いたまま迎え入れてくれるももちゃん。
正常位も挿入の瞬間は興奮を覚えるが、バックで打ち付けるほうが刺激が上だった。
腰を掴んで手前に引き寄せる動きが楽しい。
最初のベルが鳴る
ただ前日の晩はこうなることを予期しておらず、あろうことか抜いてしまっていたのである。
当然、なかなか射精感が訪れない。
騎乗位に切り替えてもらうも一度目のベルが鳴り、「今日はもう無理かな…」と半ば諦めかける筆者。
その矢先、頭をよぎったのはヱヴァンゲリヲン新劇場版で聞いたあのセリフだった。
「希望は残っているよ、どんな時にもね」
その通りだ、カヲル君。もう少し頑張ってみよう。
そして何度か体勢を変えてもらう内に、覆い被さってきたももちゃんが手コキを交えつつ、舌でこちらの乳首を責め始めたのである。
――こ、これは!
昨晩寝る前に聞いたD○siteの音声作品に似たシチュエーションが、目の前で繰り広げられている!
これが抜群に効いたのを感じ取ったももちゃん。
すかさずインサートし、そのまま騎乗位でフィニッシュへと至った。
射精中に抱き寄せようとすると、意図を組んでこちら側に倒れ込んでくれるももちゃん。
背中に腕を回すと、じんわりと汗をかいているのもよかった。
ちょうど二度目のベルが鳴り、永遠のようで一瞬だった戦いは幕を閉じた。
プレイ後は再び雑談をしながら帰り支度を整える。
松島新地に初挑戦してみて
飛田新地は店舗数が多く、その分選べる女の子も多い。
一方で松島新地は多少選択肢が狭まるが、シャワールームでさっぱりできる上に嬢によっては多少イチャイチャできることを考えると、こちらを選択する人がいるのも頷ける。
今回はピーク前の夕方でたまたまタイミングが良かったのかも知れない。
週末の夜ではまた状況も異なるであろう。さらなる調査が必要である。
そして、新地に行く前の晩は抜かないでおこうと決意を新たにしたのであった。
――ちなみに約1年後に同じ松島新地に再挑戦し、風俗での中折れを初体験するのだが、それはまた別の話。